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 色彩を自由に扱うことができる環境は多くの人にとって長きに渡って得難いものでした。絵画は原則として高価な色材を使用します。写真を含む映像分野でフィルムが普及し印刷技術が発展した時期においても、一般の人が自由に色彩補正を加えられる環境は当たり前ではありませんでした。磁気テープの時代もまた然りです。しかし現代はデジタルカメラとパソコンを筆頭とするデジタル機器とソフトウェアの普及によって、誰もが自由に色彩を扱うことができる時代になりました。

 当ブログはそんな現代に生きる幸運を享受し、色彩表現とその手段である映像機器について勝手気ままに考察していきます。少しでも賛同していただけるものがあれば幸いです。

 タイトル中のTWEAKには「ひねる」という意味があります。Davinci Resolveという有名な色彩処理ソフトウェアの取扱説明書でしきりに使用されている単語で、専用パネル(コントローラ)に設けられたノブをひねって色彩に変更を加える操作を指しています。デジタル化によって色彩情報を物理的な実体があるもののように扱うことができるようになりました。色彩情報の操作と身体感覚をつなぐピッタリの言葉だと感じています。